松井秀喜さん「甲子園の魔物に襲われた」始球式ワンバン
5日に開幕した第100回全国高校野球選手権記念大会。開幕試合となる藤蔭(大分)―星稜(石川)に先立ち、星稜OBで元大リーグ・ヤンキースの松井秀喜さん(44)が始球式に登場した。右腕から放たれた白球は、ワンバウンドしたものの勢いよくミットに収まった。投球後に頭を抱えた松井さんは「甲子園の魔物に襲われた。ど真ん中にいく予定だったけど」と苦笑い。それでも「今の自分の力いっぱいの投球」と話した。
松井さんは甲子園で母校の星稜の入場行進を見守った。その後、始球式のため、マウンドへ向かった。
星稜が後攻だったため、後輩の山瀬慎之助選手のミットめがけて投げたが、ワンバウンドに。観客からは大きな歓声と拍手が湧き起こった。開幕カードが星稜と決まり、驚いたという松井さん。「(星稜の)黄色いユニホームを見たら力が入った」と話した。
星稜の林和成監督は2年の夏に遊撃手として一緒に甲子園に出場。始球式を務めた松井さんに白星を届けた。試合後、「このグラウンドで(松井さんと)三遊間を組んでいたと思うと感慨深い。力むなと言っていた人が(始球式で)一番力んでいた」と話した。
100回大会を記念し、過去夏の甲子園で活躍した元球児による「甲子園レジェンド始球式」の1人目。6日は和歌山・箕島の石井毅(現姓名・木村竹志)さんがマウンドに立つ。(松田光)